
キンメダイは日本では茨城県以南の太平洋側に分布し、特に水深200m〜800mに生息する深海魚です。日本国内の有名な産地としては、相模湾、駿河湾、伊豆七島、房総半島の勝浦沖がよく知られています。キンメダイは通年美味しい魚と評判ですが、特に12月から3月にかけて脂がのっており、まさに“旬”と言えるでしょう。
キンメダイの生態については、未だに多くの謎が残っています。寿命は14年以上と長生きで、体長50cmに達する個体もいるそうです。昼間は水深300mより深いところにいますが、夜間は水深200mぐらいまで上がってくるそうです。大きな目は深海での視力を確保するためだと言われています。標識の調査で泳ぐ力が非常に強く、大迎えの時とそうでない時の差が激しいことから、群れで回遊する魚ではないかという噂もあります。
鯛の仲間ではない?
キンメダイの鮮やかな朱色の体と金色に光る大きな目から、「タイ」という名前がつきましたが、実際にはタイの仲間ではありません。その美しい外観と深海での生態から、キンメダイはまさに海の宝石といえるでしょう。
キンメダイの目は、その抜群の遠近調節能力と高い光集合効率を持つことから、金色に輝くメダルのようです。深海での視力を確保するために、網膜の下にはタペタム(tapetum)と呼ばれるグアニンからなる反射層があり、この層に光が反射されることで目が光ります。これはネコ科などの夜行性動物と同じ原理です。キンメダイは、サバの3倍も大きな筋肉を使って水晶体を動かし、網膜に入った光だけでなく反射光も加わってより明るい映像が映るため、暗い海底でも視力を確保しています。