貝の王様
腹足網原始腹足目の貝。牡蠣やハマグリを食べるフランス人さえアワビを食べませんが、それは身が硬いためでしょう。しかし、米国西海岸のシーフードレストランでステーキとして食べられます。中国では干したアワビを煮込んで柔らかくして食べますが、日本人としては、アワビの生のコリっとした食感を楽しみたいもの。タンパク質に富みグルタミン酸、ロイシン、アルギニン酸などのアミノ酸が多く含まれるので、あの独自の旨味があります。またビタミンB1、B2やカルシウム、鉄、ミネラルを多く含みアルギニンも豊富なので強壮、強精効果があります。
殻は眼病に良いとされ目の綺麗な赤ちゃんが産まれるようにと昔から言われ、またお七夜までに鮑を食べると乳の出が良くなると伝えられます。手術後や怪我をされたかにも怪我が早く癒えるということで、お見舞いにアワビを送る習慣もあります。また肺結核にも良いと重宝がられました。アワビ破壊の王様で刺身、寿司種、干アワビ、粕漬けにされます。硬い割には胃腸での消化は容易なので、心配ご無用。
黒と赤
「黒あわび」「オガイ」、「赤あわび」を「メガイ」と呼びます。昔は黒はオスで赤はメスだと思われていたからです。本当はそれぞれにオス・メスがありしかも途中で性別が変わってしまうことがあるそうです。黒アワビは肉厚で歯応えがある食感で刺身用などに適し日本人は黒アワビを好みます。対して赤鮑はやや肉が薄く食感が柔らかく西洋料理に適してるようです、火を通しても身が縮みにくいの黒あわび。赤あわびよは黒アワビよりも水分を多く含んでいるため、加熱すると収縮して小さくなります。火を通しても小さくならない黒アワビ、踊り焼きや酒蒸しとして親しまれています。