トラウトサーモンは鮭じゃない!?

コラム
2025年05月07日

トラウトサーモンは商品名であり、正式な名称は標準和名で「ニジマス」です。

ニジマスは英名で「Rainbow trout (レインボートラウト)」として知られ、学名は「Oncorhynchus mykiss」です。このニジマスを海で養殖したものがトラウトサーモンになります。

ただ、ニジマスはシロザケと同じタイヘイヨウサケ属に属する魚であり、近縁の種です。日本にはヤマメという魚ですが、この名前は一生を淡水域で過ごす個体を指す和名であり、海を降る降海型は一般的に「サクラマス」と呼ばれます。ヤマメは純然たる淡水魚ですが、海に降ったサクラマスは「サケ」の一種です。食味もシロザケよりも美味だとされています。

 ニジマスにも降海型がおり、「スチールヘッド」と呼ばれます。この関係はヤマメとサクラマスの関係と似ており、降海型の魚は「サケ」に含まれます。スチールヘッドは改良されて大型に育てられ、チリやノルウェーなどで養殖され、冷凍フィレ(3枚おろしにしたもの)やドレス(頭、内臓を取り除いたもの)などを輸入しています。スチールヘッドの身はピンクがかったオレンジ色で、食味はくせがなく、多くの市場やスーパーではトラウトやトラウトサーモンとして販売されています。近年、輸入量が増加しており、トラウトやトラウトサーモンとして流通しているものは、すべて養殖されたニジマスになります。

ご質問や各種お問い合わせはお問い合わせフォームか、お電話よりご連絡下さい。
お問い合わせは、原則2営業日以内にご回答差し上げております。