料理を美味しく楽しむアイテムの一つに『お酒』があると思いますが日本料理の相性がいいといえば、やはり日本酒かと思います。
日本酒は『世界一のお酒』と呼ばれていますが、その理由はただ製造工程が複雑だからというだけでなく温度により『香り、味わい』が変化する、という点が大きいと思います。
高級なワインとして有名な『ロマネ・コンティ』は、抜栓後、0分→30分→45分→1時間と経つにつれて、生き物のように味、香りが変化するといわれますが日本酒もこれに似ているそうです。『ロマネ・コ
ンティ』は高すぎて手が出せないので日本酒でそれを感じてみるのも楽しいと思います。
日本酒は一般的には(熱燗・ぬる燗・常温・冷)程度の区別しかつけられていませんが、近頃はこだわって提供しているお店も増えてきていますので『通』ぶってこんな注文をしてみるのも面白いかも。
雪冷→5度位、花冷え→10度位、涼冷→15度位、冷、または常温→20度位、日向燗→30度位、人肌燗→35度位、ぬる燗→40度位、上燗→45度位、熱燗→50度位、飛切燗→55度位
次は肝心な料理との相性です。
- 薫酒 :(香り高いタイプ)吟醸酒、大吟醸酒に多いです。香りが強いので風味の強い量にはあまり向いてなく、素材の味を生かした、あっさとした料理との相性が良いと思います。塩焼き、山菜天ぷら、白焼き等。
- 塾酒 : (古酒に多い)とろっっとした甘味、熟成された酸味やスパイシーな味わいなのであっさりよりは濃い味付けのものと相性がいい。蒲焼、豚の角煮、ビーフシチューなんかもよく合います。
- 爽酒 : (滑らかタイプ)生酒に多い、本醸造、純米酒等、控えめな香りで、少し果実の神聖さみたいなものも感じられます。フレッシュな酸味と程よい苦味が良いところです。さまざまな料理に会いますが、脂っこい料理には反発する感じがします。だし巻き卵、湯豆腐、茶碗蒸し、オムレツ、マカロニグラタン等
- 醇酒: (コクのあるタイプ)
- 純米酒に多いです。独特で重圧な香りなものが多く口に残る味の余韻も長いと思います。トンカツサバ味噌、筑前煮、ステーキ、クリームシチューも合う。
人間食べなければ生きていけません。逆に食べたものそれぞれが自身の栄養になっているのですから、ただ、適当に体に入れるよりも、障子を楽しみながら、目の前の料理を楽しみながら食べることがとても健康的で、贅沢なことに思います。自分もそうでしたが日本酒は悪酔いすると思ってましたが、お酒というより料理の薬味の一つとして飲むと料理もお酒も美味しくいただけます。